2012年3月4日日曜日

うっかり、ひっこし(2)

うっかり続きを書くのを忘れるところだった。あぶないあぶない。

今回の引っ越しで上賀茂神社に程近いエリアから下鴨神社に程近いエリアへ引っ越したのだけど、こちらの方が家賃の相場が高い。そのため部屋のデグレードは避けられなかった。
そうでなくても旧居は
  • バス・トイレ別、風呂には浴室乾燥機、トイレにはウォシュレット
  • 独立洗面台
  • 床下暖房
  • ウォークインクローゼット
  • エントランスにオートロックの自動ドア
  • インターネット接続無料
  • 新築(完成した日に入居した)
などと至れり尽くせりで、 管理費込み5.5万円という破格の物件。

でも、探せばあるものだ。浴室乾燥機・ウォシュレット・独立洗面台・床下暖房を諦め、自分にとっては危険でしかないオートロックを条件として無視したら、同じ家賃で部屋を見つけた。
そもそも、浴室乾燥機と床下暖房は依存しすぎて電気代・ガス代が大変なことになってたしね。

そんな新居に、引越屋とのうっかり比べを経てやってきたのである。
片っ端からダンボールを開けて、部屋の乱雑さがピークに達した頃に、大家さんがお越しになった。
大概、賃貸物件の管理は専門の会社に委託されているものだけど、このアパートは大家さんが万事に至るまで直接管理されている。こちらの方が安心感が違う。

そして大家さんは非常に丁寧にこの部屋について説明してくださった。
「では契約書から確認しましょう。 ここの住所は●● xx-9、アパート名○○のy号室で…」
浅はかな私は、やたらと丁寧だな、と思った。

本当に浅はかだった。
ちゃんと聞いていれば、自分が住所を xx-2 と覚えていたことに気づけたのに。
#そう、引越屋が迷ったのは私が伝えた住所が違っていたからだ!

設備の説明も丁寧だった。
「エアコンはそこです。コンセントを入れてそこのリモコンを使えばつくでしょう。使い方は大丈夫ですか?」
浅はかな私は、多分試さなくても大丈夫です、と答えた。

本当に浅はかだった。
ちゃんと見ていれば、リモコンの液晶表示が消えていることに気づけたのに。


説明を受けた後、いったん旧居へ退居確認のために戻った。結果は、クリーニング代以外の補修無し。無事、理論上最大値の敷金が戻ってくることに。荷造りを犠牲にしてまで清掃を頑張った甲斐があった(どうせクリーニングされるんだから意味の無い努力が多かった気がするのには目をつぶる)。

ゴミをすべてまとめ、残っていた私物を全てしまう。
何一つ部屋に置いてないことを確認。
私は採寸のために残る管理屋へ一言あいさつし、スリッパを脱いですばやく靴に履き替え、そのまますっきりした気持ちで新居に戻った。

最後の瞬間に発生した忘れ物に気づいたのは、新居で靴を脱いだときである。床の冷たさを直に感じながら、己のうかつさを嘆きつつ、せめて部屋自体は暖めようとエアコンのリモコンに手を伸ばす。

電池が切れていた。

旧居→不動産屋→研究室→旧居→新居→旧居→新居と一日中走りまくったせいもあって、私自身の体力も切れそうになっていた。

もはや物理的な作業をする気が失せてきたので、私はとりあえず暖かい格好で縮み込むようにしながらPCに向かうことに。せめて各方面の住所変更手続きだけは済ませておきたかったからだ。

もちろん、契約書になんぞ目もくれずに覚えている住所を入力し続けた。

その作業すらも大いなる無駄となったことが分かったのは、翌日私が役所での住所変更手続きまで終えたあとである。

翌日に気づけたのがせめてもの救い、だろうか。
何にせよ、私は1日だけ架空の住所に住んでいたことになり、手続き上2回目の引っ越しをする羽目になった…

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