2012年3月23日金曜日

天文学史トークの試み

Twitterでも何度か告知しておりましたとおり、天文学史について話すイベントをさせていただきました。

【天文イベント】 インドとイスラムから見た天文学の歴史(3/21開催) | 学術コミュニケーション支援機構

単なる「天文学」のトークイベントはそれなりの頻度で開催されるようになっていますが、その天文学の歴史、それも近代以前に焦点を当てたものというのはほとんど無いだろうと思います。前例がないというのは、やはりそれだけ難しいですね。

同種のトークは、今のところ3,4回やってますが(もっとやりたいので私を招いて下さる方大歓迎です)、たいてい「どういうところに興味を持って下さるのかな」という調査で終わってしまいがちです。
過去には「難しい」「必要な前提知識が多すぎる」という感想をいただいているので、今回は「そもそも天文学の歴史ってよく分からない」という方を想定しました。
まず、歴史を体系的に解説するのは放棄(確実に時間がなくなるため)。その代わり
  1. 「天文学史を研究するのって、こういうことなんですよ」と雰囲気をつかんでいただく
  2. 歴史の中でインドとイスラム文化圏がどういう役割を果たしたのか、いくつかのエピソードで紹介
という2点を意識して準備しました。

私が喋りっぱなしなのは最初の30分だけで、1時間半はお客さんとの対話形式の予定だったので、流れはお客さんからの質問に委ねようと思ってました。もう少し経験を積んでれば、客層をざっと見ただけで質問の内容を予想できて、自分である程度コントロールできるのでしょうけど…

結果としては、占星術や宇宙観と天文学の関係についての質問が多く、科学としての天文学がインドとイスラムでどう発展したかを体系的に知りたかった方には不満の残る内容だったようです。

今後はもう少し、宣伝の段階で「こういう範囲でこういう方向性のトークをします」と絞ったほうがいいでしょうかねえ。あと、自己紹介が無駄に長い気もするので切り詰めて、研究分野を短くかつ体系的に説明できるよう工夫する、と。

ごちゃごちゃ反省点などを書き連ねましたが、個人的に、一番の反省点はワインサロン星のソムリエがトークするという美味しい状況なのにまったく盛り上がりにつながらなかったことです…

「実際のところ何を話したんだ」という声もあろうかと思いますが、登場したエピソードなどは今後断片的にここで取り上げるつもりです。

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